両親が住んでいた家を相続して、空き家になっている状態では、「誰も住んでいないのにメンテナンスにお金をかけるのはもったいない」とお考えの方もいることでしょう。
しかし空き家のメンテナンスをしないと、劣化が進み、メンテナンス費用を上回る修繕費が発生する可能性があるのです。
この記事では、外壁塗装に特化してメンテナンスの必要性や、放置するとどうなるのかを解説します。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
堺市の売買一戸建て一覧へ進む
空き家の外壁を塗装しないとどうなる?
まず思いつくのは、見た目の清潔感がなくなるなど、外観が悪くなる点です。
しかし外壁塗装は外観のためだけにしているわけではありません。
紫外線や雨風から家を守るなど、性能面でも役割を果たしており、メンテナンスをしないとその役割を果たせなくなってしまいます。
家の外壁はダイレクトに太陽の日差しを浴びたり、雨風にさらされたりと、常に外部からの影響を受けています。
紫外線や雨風から家を守るために、アクリル樹脂やフッ素樹脂などの外壁塗装をするのです。
外壁塗装をすると、紫外線や雨風のダメージから壁の内部を守れますが、永久に外壁を守れるわけではありません。
時間とともにダメージを受け、塗膜が劣化してくると少しずつ性能が落ちてきます。
外壁塗装の性能が落ちてくると、外壁はさらにダメージを受けやすくなり、劣化が進んでしまうのです。
最初は目に見えない劣化かもしれませんが、放置していると、劣化のスピードは加速します。
経年劣化により塗装に隙間ができて雨が浸みこみ始めると、浸みこむ範囲はどんどん広がり、遂には壁の内側まで浸水してしまいます。
空き家の場合、家を閉めたまま風とおしが悪い状態にしていて、壁にカビが生えるかもしれません。
水がさらに浸みこんでいくと、雨漏りに発展するケースもあります。
また壁の内側の痛みが、構造体にまで及ぶ場合もありますので注意が必要です。
構造体のダメージは目に見えず、気が付いたときには手遅れだったり、修繕に莫大な費用がかかったりしてしまいます。
30坪住宅の外壁の修繕費の例を挙げると、部分的なひび割れ修理で1万円から50万円程度、部分的な目地のシーリングうち替えで5万円から50万円程度です。
サイディング全体を張り替えすると180万円から250万円程度かかり、さらに足場を組んで作業する場合は20万円程度の追加費用が発生します。
修繕にはお金がかかりますので、劣化がそこまで進まないようにするためには、定期的なメンテナンスが必要です。
▼この記事も読まれています
不動産を売却するときに庭木はどうしたらいい?処分をするべきかを解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
堺市の売買一戸建て一覧へ進む
空き家の外壁塗装をメンテナンスする時期
塗り替えの頻度は使用する塗料によって変わってきますが、6年から15年のサイクルが一般的です。
アクリル樹脂系では6年から8年おき、フッ素樹脂系では15年から20年おき、サイディング(板状壁材)では5年から10年おきを目安にすると良いでしょう。
頻度に幅があるのは立地環境によって、ダメージの受けやすさが違い、劣化スピードが異なるためです。
日当たりが良かったり、雨風が多い地域の場合、劣化するスピードが早くなる場合があります。
塗り替え時期の目安を参考にしつつ、実際の壁の状態を観察して、劣化が確認できればメンテナンスを検討しましょう。
主な劣化現象として、塗膜の劣化により白い粉が出ている状態のチョーキング現象があります。
また塗膜の光沢が低下したり、でこぼこ浮いてきていたり、ひび割れて剥がれてくるような場合は注意が必要です。
カビやコケもしくは藻が生えている状態は、その範囲が広がるスピードが早く、壁に大きな負担をかけています。
このような劣化現象が確認できる場合は、外壁塗装工事をおこないましょう。
空き家は人が住んでいないため確認する頻度も少なくなりますから、劣化が進んでどうなるかを予測せずに放置してしまうと、予想外に家のダメージが大きくなります。
定期的に空き家の状態を確認し、窓を開けて空気の入れ替えをするだけでもカビの発生を防いだり、湿気を逃がしたりする効果があります。
相続した家であれば思い入れもあるでしょうから、劣化の進行を遅らせるためにも定期的なメンテナンスが大事です。
またメンテナンスの手間がかかりにくい塗料でコーティングする方法もあります。
人が住んでいない空き家に手をかけるのが面倒とお感じの方は、紫外線や雨風から家を守ってくれる機能的塗装を施すのもおすすめです。
機能的塗装をすると耐用年数が15年から20年へと延ばせるので、メンテナンスの頻度を減らせます。
このように修繕の頻度を減らすための工夫はできますが、家の劣化は時間が経つにつれて発生してしまいますので、メンテナンスは欠かせません。
少しだから大丈夫と思わずに、劣化が確認でき次第、早めにメンテナンスしましょう。
▼この記事も読まれています
家を売却するとき本籍変更が必要かどうかを解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
堺市の売買一戸建て一覧へ進む
空き家の外壁塗装が必要な理由
空き家の外壁塗装をおすすめする理由の1つは、外壁が劣化すると家の構造にダメージを与え、家自体の劣化が進んでしまうのを防げるためです。
劣化が進み、ダメージに気付いてから修繕しようとすると、修繕費はメンテナンス費にくらべて大きな金額になるでしょう。
メンテナンス費を節約した結果、修繕費がかさんでしまっては元も子もありません。
外壁塗装をすると、建物自体の老朽化を防ぎ資産価値を保つ効果があります。
今は空き家の状態でも、将来的に住む予定があったり、賃貸物件として貸し出したりする選択肢もあります。
いざ住もうと思ったときに劣化やダメージに気付き、住めない事態にならないよう定期的にチェックをしましょう。
家を貸す場合や売る場合も、メンテナンスをしていて古くても状態の良い家であれば、資産価値は下がりにくいです。
借主や買主が早く見つかり、希望に近い金額で交渉を進められるでしょう。
空き家のメンテナンスにお金をかけるのはもったいないと思われる方もいますが、将来に資産価値を下げないためも、空き家の管理やメンテナンスは必要なのです。
さらに近年、空き家が増えている理由から政府は「空家等対策の推進に関する特別措置法」を施行しました。
行政の調査によって家が特定空家に指定されてしまうと、住宅用地の特例措置、つまり固定資産税の優遇措置を受けられません。
固定資産税の優遇措置では更地に家が建っていると、土地の固定資産税が約6分の1になります。
しかし、この優遇措置を受けられない土地は、特定空家と指定される前の固定資産税の約6倍です。
また特定空家の指定を受けると、不動産管理の助言・指導・勧告・命令を受けます。
特定空家の条件は以下の4つあり、いずれか1つでも該当すると指定されてしまいます。
●倒壊など危険の恐れがある場合
●衛生上有害な恐れがある場合
●著しく景観を損なっている場合
●周辺の生活環境の保全のために放置するのが不適切な場合
外壁の塗装を放置し、景観を損なっていると判断されれば特定空家に指定されかねません。
カビや藻だけでなく草木に覆われ、それにより害虫の発生なども考えられます。
また雪が積もる地域では、積もった雪が溶けて水が浸み込み、倒壊の危険性があるかもしれません。
特定空家に指定されるような状態にならないためにも、定期的に外壁塗装をする必要があります。
▼この記事も読まれています
不動産売却で必要な告知書とは?作成するときの注意点を解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
堺市の売買一戸建て一覧へ進む
まとめ
空き家の外壁を塗装しないと紫外線や雨風により、劣化が進んでしまいます。
劣化が進むと、家の構造自体がダメージを受ける可能性があるため、時期を決めてメンテナンスするのがおすすめです。
外壁塗装は外壁の劣化を防ぐだけでなく、建物の資産価値を持続させる効果がありますので、定期的にメンテナンスをしましょう。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
堺市の売買一戸建て一覧へ進む