空き家は所有しているだけで固定資産税や光熱費などの維持・管理のための負担が継続的にかかります。
このような負担を軽減するため、空き家の活用方法についてご検討中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、空き家の活用方法の1つとして注目されている「レンタルスペース」についてご紹介します。
そもそもレンタルスペースとは何か、活用方法や注意点と併せて把握し、ぜひ今後のご参考にしてみてください。
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弊社へのお問い合わせはこちら空き家の活用方法として知っておきたいレンタルスペースとは?
一般的な空き家の活用方法として知られているのは賃貸ですが、近年注目を集めているレンタルスペースとは、どのような活用方法のことなのでしょうか。
まずは、レンタルスペースの概要についてご紹介します。
レンタルスペースとは
レンタルスペースとは、名前のように空いたスペースを有効利用するために第三者へ貸し出すサービスのことです。
ここでいうスペースは空き家のことですが、ほかにも店舗やオフィス、ビル、マンションなどの一室も該当します。
なお、レンタルスペースはレンタルルームと混同しがちなため、注意しましょう。
レンタルルームは、基本的に個室を貸し出すサービスのことです。
一方、レンタルスペースは、先述したように個室もサービスに含まれますが、空き家やオフィスをまるごと貸し出すケースもあります。
そのため、レンタルスペースのほうがより広義な意味合いで利用されているということを覚えておいてください。
賃貸との違い
空き家をまるごと貸し出すケースもあるレンタルスペースは、一般的な賃貸としての活用方法とはどのように異なるのでしょうか。
違い①貸出期間
レンタルスペースは、時間貸しが可能なサービスです。
それに対して、賃貸では1か月単位での提供が一般的です。
違い②利用目的
レンタルスペースは時間単位で利用できるという特性上、利用目的に制限がなく、借主のアイデア次第でさまざまな用途に有効活用できます。
そのため、空き家の期間が長く、資産価値が下がってしまった不動産でも収益が見込める可能性があります。
一方、賃貸の場合は居住のほかに事務所や店舗としても利用できますが、レンタルスペースと比較すると制限がかかるでしょう。
民泊との違い
一戸建てやマンションなどの一般住宅の活用方法としては、レンタルスペースと同じように民泊も注目されています。
それでは、民泊とレンタルスペースは、どのように異なるのでしょうか。
違い①貸出期間
民泊とは、借主からお金を受け取る対価として宿泊場所を提供するサービスのことです。
そのため、1日単位での貸し出しが基本です。
先述したようにレンタルスペースは時間貸しをおこなうサービスのため、貸出期間で見れば、民泊はレンタルスペースと賃貸の中間のサービスだといえるでしょう。
違い②利用目的
民泊の利用目的は、賃貸より狭義で宿泊と決まっています。
また、空き家を民泊として活用する場合は、旅館業法や民泊新法にしたがって許可を得たり、届出を提出したりする必要があることも覚えておきましょう。
レンタルスペースが注目される理由とは?
モノやスキル、スペースを共有したり、交換したりする「シェアリングエコノミー」という概念が広く浸透し、普及が進んだためです。
シェアリングエコノミーに該当するサービスとしては、ほかにも家事代行やカーシェアリングなどがあります。
このようなサービスは、今後、ますます発展していくと考えられます。
空き家の活用方法にレンタルスペースを選択した場合の具体例
次に、空き家の活用方法としてレンタルスペースを選択した場合、どのような具体例があるのかを見ていきましょう。
趣味の活動を重視する方へ向けたギャラリー
近年では新型コロナウィルスの影響もあり、絵画やハンドメイド作品、工芸品などの自宅で打ち込める趣味を見つける方も増加傾向です。
このような方々のなかには、誰かに作品を披露したいと考える方もいます。
そのため、週末のみや決まった曜日に時間単位でレンタルできるギャラリーとしての活用方法には、一定の需要が期待できるでしょう。
机やイスなども貸し出せるように配慮すれば、集客力がよりアップするかもしれません。
地域住民のイベントやワークショップのための会場
忙しい現代社会のなかで昔のような近所付き合いが希薄になりつつある昨今では、地域住民のつながりを復活させようと尽力する団体や個人も増加しています。
しかし、さまざまな世代が楽しめるイベントやワークショップなどを開催するための会場を押さえるのは、手間がかかって難しい側面もあるでしょう。
レンタルスペースは手軽に借りられるのも魅力の1つなため、このような方々にとっては使い勝手の良いサービスといえます。
キッチンが完備されていたり、落ち着いた空間が演出できることも空き家ならではのメリットです。
このようなメリットを生かして地域住民のためのカフェや集会所としても利用できます。
地域住民の活動のために活用できるのであれば、社会貢献にもつながるでしょう。
写真撮影ができるハウススタジオ
SNSの普及によって世代を問わず、写真や動画の見栄えを気にする方も増えています。
そのため、ハウススタジオとしての活用方法にも多くの需要が見込めそうです。
部屋ごとにテイストや飾り付けを工夫し、撮影しやすい空間を演出すると良いでしょう。
余分な物がなく、広い空間をすぐに利用できる空き家ならではの活用方法です。
とくに空き家に多い古民家は、非日常的な空間として人気が出る可能性もあります。
ハウススタジオとして活用する場合は、汚れが気になる飲食を不可にできることもメリットです。
空き家をレンタルスペースとして活用する場合の注意点は?
ここまでお伝えしたように、資産価値が低下した不動産でもレンタルスペースとして活用することによって収益を得られるかもしれません。
ただし、注意点にも目を向けて、活用方法については慎重に検討することが大切です。
集客アップのための工夫が必要
レンタルスペースは、集客に立地が影響することが注意点として挙げられます。
時間貸しという特性上、利用者が少なければまとまった収益が見込めません。
そのため、SNSなどを利用して宣伝広告をおこなうほか、専用のウェブサービスや自作のホームページなどを活用して利用者とのマッチングを図りましょう。
安全な鍵の受け渡し方法を考えておく
不特定多数の方が利用するレンタルスペースでは、セキュリティについても注意が必要です。
従来のような郵便ポストなどによる鍵の受け渡しは、紛失や破損などのリスクがともないます。
そのため、電子ロックやスマートロックなどの暗証番号やスマートフォンなどで管理が可能な機器の導入や整備を検討したほうが良いでしょう。
定期的に清掃をおこなう必要がある
不特定多数の方が利用するということは、清掃の仕方も利用者によって異なることが想定できます。
そのため、頻繁に空き家の汚れ具合などを確認し、清掃をおこなう必要があるかもしれません。
ただし、規約に清掃について盛り込むことによってある程度は片付けてもらえる可能性があります。
空き家が遠方にあるなど、個人で清掃をおこなうのが難しい場合は、第三者を雇わざるを得なくなるかもしれません。
まとめ
今回は、空き家の活用方法の1つとして注目されている「レンタルスペース」の概要や具体例、注意点についてご紹介しました。
レンタルスペースは時間単位で空き家を貸し出すサービスのため、利用用途が広く、一般的な賃貸としての活用が難しい場合でも収益が見込める活用方法の1つです。
ただし、集客の工夫やセキュリティの整備、定期的な清掃などが必要なため、慎重に検討してみましょう。